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雅風展で振り返る、盆栽の楽しみ方 〜鑑賞編〜

 盆栽欲しいけど、なかなか手入れする時間がない。

自分で育てるより、観る方が好き。盆栽の楽しみ方は育てることだけではありません!観て楽しむというのも盆栽の醍醐味の一つです。秋から春にかけて各地方で展示会が開催されています。

つまり、盆栽のシーズンというのは春から夏ではなく秋から冬なのです。

盆栽にシーズンってあるの?って感じですが、この展示会に向けて愛好家や職人のみなさんは盆栽を仕立てあげるので、この時期がシーズンと言ってもいいと思います。

かく言う私も、弟子をやるまでは盆栽に展示会があることすら知りませんでした(汗)。

 盆栽の展示会〜雅風展〜

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毎年一月の上旬に、「雅風展」と呼ばれる小品盆栽の展示会が京都で開かれます。そして、愛好家の方々が出展した作品の中で、一番評価が高かった作品に内閣総理大臣賞という賞が与えられます。

ん?愛好家の作品?職人さんの作品が展示されているんじゃないの?

そうなんです。実際手入れをしているのは職人さんであることも多いのですが(もちろん自分で手入れしている方もいますよ)、展示会に出展されている作品は盆栽職人の方の作品という訳ではないんです。競馬で例えるなら、馬主=愛好家で調教師=職人といった関係でしょうか。

適当な例えですみません(笑)。

ではここで、今年の内閣総理大臣賞を受賞した作品をご紹介します。IMG_4516

使われている樹種は

①黒松
②楓
③屋久島バラ
④キンズ
⑤長寿梅
⑥真柏

ちなみに去年の内閣総理大臣賞はこちらの作品IMG_4515

使われている樹種は

①黒松
②クチナシ
③長寿梅
④キンズ
⑤匂楓
⑥五葉松

何か気付くことはありませんか?

どちらの作品にも黒松・長寿梅・キンズの3種類使われていますね。この3種類の樹は、他の作品でもよく使われています。この他にも、真柏や楓はよく展示で使われる樹種です。

なぜこれらの樹種が展示で使われるのかと言うと、おそらく、年数が経っても枯れることなく、比較的丈夫な樹というのが理由の一つだと思います。美しい樹に仕立て上げるにはそれだけ年数がかかりますし、多少樹に負担がかかるようなことも場合によっては必要になってきます。

前回の記事の続きになりますが、つまり展示でよく見かける樹種というのは丈夫な樹なので、育てやすいかもしれませんね。それに、そういった樹は本などにも情報が多く載っているので、自分でも手入れ方法を調べることが出来ると思います。

もし展示会に行く機会があれば、どういう樹種が展示で使われているのかという点に注目してみると、盆栽によく使われる樹を知ることができます。

ポイント1. 流れ

あと、展示品を観るときに注目するポイントとしては“流れ”があります。もう一度今年の内閣総理大臣賞の作品を観てみましょう。

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まず②楓ですが、左に流れていますよね。そして、その流れを受けるように③屋久島バラは右に流れています。④キンズ、⑤長寿梅は下段にあるので、流れというよりも、どっしりとした安定感をもたらしています。

また、①黒松は左に流れていて、この棚全体の流れも左となります。そして、⑥真柏は棚全体の流れを受けて、右に流れているのが分かると思います。

「こう飾らないといけない。」という決まりはないので、自由に飾って良いのですが、展示されている作品には必ず“流れ”というのがあります。展示を観るときに、「この樹はこの流れになっている。」「全体としてはこっちの流れだな。」という観点でみると、どうしてその樹がその場所に配置されているのかというのが分かってくると思いますよ。

ポイント2. 草・下草

さて、ここまで細かく説明してきましたが、触れていないものが一つあります。そう“草”です。

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⑦はモッコウ一つ葉という山野草です。⑦の場所に置く山野草を“草”や“下草”と呼んだりします。この草は、盆栽をより大きくみせる役割をしています。小さな草と盆栽を対比することで、より盆栽に迫力が出ます。ほんまかよ!?って疑問に思ったそこのあなた!実際に草を観た後にゆっくり視線を盆栽に向けてみて下さい。盆栽の力強さや巨木感がより一層味わえる!……はずです!(笑)

最後に

先ほども書きましたが、秋から各地方で盆栽の展示会が開催されます。

京都では11月に大観展、1月に雅風展があります。また2月には東京で国風展があります。この他にもそれぞれの地域で展示会があるので、最寄りの展示会に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたライター

峯脩人
峯脩人
京都の盆栽園で2014年8月より修業中。
目標は海外進出です(あくまで目標)。

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